固定資産税は、PayPayで払ったほうが得

住宅ローンで損をしないために、これだけは絶対に忘れないでほしいたった1つのこと日下部 理絵(くさかべ・りえ)
住宅ジャーナリスト、マンショントレンド評論家
第1回マンション管理士・管理業務主任者試験に合格。不動産総合コンサルタント事務所「オフィス・日下部」代表。管理組合の相談や顧問業務、数多くの調査から既存マンションの実態に精通する。また、新築マンション情報など、マンショントレンドにも見識が深い。各種メディア、講演会・セミナーで活躍中。主な著書に、『マイホームは価値ある中古マンションを買いなさい!』(ダイヤモンド社)、『「負動産」マンションを「富動産」に変えるフプロ技』(小学館)、『マンション管理・修繕・建替え大全 2021』(朝日新聞出版)ほか多数。

日下部 いまのは、すごく重要なポイントですね。そこのちょっとしたところをやっぱり見逃さなかったっていうのは、さすがです。

小林 最初は、なんで同じ物件で三つも情報が出てるんだろうって思ったんですよね。それで気になって調べたら、そういうことだったんですよね。

日下部 売買だけじゃなくて賃貸も、同じ賃料なんですけど、ある仲介業者さんを通すと手数料が0.5ヵ月になったり、保証会社が選べたり、売買も賃貸も仲介業者さんによって微妙な違いがありますね。

小林 賃貸もそうなんですね。手数料のルールって、上限が決まっているんでしたっけ?

日下部 はい。売買も賃貸も宅建業法で上限が決まっています。売買金額にもよるんですけど、400万円を超える場合、(売買価格×3%+6万円)+消費税が上限です。賃貸の場合、手数料の上限は「賃料の0.5ヵ月分以内」と定められています。ただ、依頼者の承諾があれば、賃料の1ヵ月分以内まで受けることも可能です。なので、賃貸の仲介手数料については、「月額賃料の0.5~1ヵ月分+消費税」が多いかと思います。あとSUUMOとかだと、居住用以外は掲載できないとか、不動産ポータルサイトによっていろいろルールがあります。あとは、その会社のキャンペーンっていうか、もっと細かく見てもらうと、例えばですけど、8月末までに現地で内覧していただいた方には5000円のQUOカードをもれなく差し上げます、みたいなのが書いてあったりとか。

小林 ありますね。

日下部 例えば三つ同じマンションの701号室が載ってたとして、どこで内見しようかなあと迷ったら、QUOカードもらえるんだったらと思ってそこを選ぶじゃないですか。仲介業者からしたらその物件がダメでも買いたいというお客さんと知り合えるわけだし、営業努力の一環なのかなと思いますけど。

小林 そうですね。だから買うときは、税金だけじゃなく、その他の追加費用とか、仲介業者さんのサービスとか、全部チェックした方がいいと思うんですよね。税金だけ調べて安心していたら、他の仲介手数料とか保証料とかで損をしてしまうこともありえるので。

日下部 たしかに。そういえば、最近、固定資産税がPayPayで払えるようになりましたね。

小林 はい。

日下部 東京都など全国1100以上の地方公共団体で支払えるようになったんです。PayPayで払ったら、人によっては何千円も返ってくるんですよ。だから、コンビニ払いとか引き落としはやめて、PayPay払いに変更したと何人かが言ってました。還元率は1.5%とか、人によって違うんですが、固定資産税と都市計画税を1年分まとめて払うと、結構戻ってくるみたいです。

小林 それは、賢いですね。