床面積が50平米以上ないと、住宅ローン控除が使えない!?

住宅ローンで損をしないために、これだけは絶対に忘れないでほしいたった1つのことPhoto: Adobe Stock

日下部 あとは、住宅ローンの保証料とかも金融機関によって全然違います。皆さん住宅ローンを借りられたらうれしいんで、借りられるところでお願いしますみたいなことが多いと思うんですけど、よく見てみると、保証料は特に差がありますよね。

小林 保証料って、何十万円とかかかってきますよね?

日下部 私の場合は、住宅ローンを組んだときに保証料を払わずに、その分を金利に上乗せを選択しました。毎月の金利に0.2%を上乗せすれば、保証料を払わなくていいってことだったんで、保証料と併せて何年で返すのが分岐点か軽く試算してみたんです。例えば、金利0.5%なら上乗せして0.7%です。とりあえずはじめは持ち出しを少なくしたいとか、早く返すつもりなら、かなり払わなくてすむ可能性があります。大体どこでも0.2%上乗せだと思います。

小林 上乗せだったら、いったん上乗せしといて、余裕があれば繰り上げ返済するなど自分でコントロールもできるからいいですね。

日下部 あと住宅ローンに関して、こうした方がいいみたいな注意ポイントはありますか?

小林 ローンを組むんだったら、どれくらいの返済期間にするかとか、金利とかを気にする必要はありますし、住宅ローン控除の節税効果ってすごく大きいので、そこをきちんと条件を確認しておくのは大事ですね。

日下部 それは、部屋の広さがポイントですよね。

小林 はい。まずは床面積が50平米以上ないといけないので、いま例外的に40平米以上で認められるケースも出てるんですけど、所得金額の条件によるので、基本は50平米と考えておけば安心ですね。50平米っていうのは住宅ローン控除だけじゃなくて、固定資産税とか不動産取得税とかの軽減にも絡んでくる条件でもあるので。ここで言う床面積というのは、登記簿に示されている面積なので、そこは確認した方がいいです。

日下部 これは実際あった話ですけど、図面で53.08平米だったんですけど、登記簿面積を見たら48.43平米で、ギリギリダメだったということがありました。

小林 そんなに差が出るんですか?

日下部 だいたい5%ぐらい差が出るみたいですね。壁が厚いんでしょうね。内法と壁芯面積で測っていると思うので。

小林 戸建てとマンションでも、登記面積の測り方が違うみたいなことは聞きますよね。

日下部 そうですね。図面で判断をしようとしないで、登記簿上どうなのかっていうのを確認した方がいいですね。

小林 そうなんですよね。最終的なところを確認しとかないと、思い込みで行くとちょっと怖いですね。

日下部 それから住宅ローンだと返済方法が元利均等か、元金均等か、その違いは大きいですかね。

小林 そうですね。選択はできるんでしょうけど、なんとなくデフォルトが元利均等みたいになっていますよね。

日下部 私ははじめて説明を聞いたとき、両方の違いがよくわからなかったんです。それで、銀行の方に「どっちにします?」って言われたんで、「どっちが有利ですか?」って聞いたら、総額で支払いが少ないのは元金均等ですよって言われて。それで元金均等にした記憶があります。

小林 実際は選べるんですよね?

日下部 金融機関によりますが、たしか選べると思います。

小林 元利均等と元金均等で、ローンの審査が変わるんですよね。借りられる金額が変わってくるので。できれば、最初から両方の場合で返済のシミュレーションをやってくださいって言っておいたほうがいいですね。

日下部 毎月の返済額が同じ(均等)の方がいいっていう方が多いと思うので、元利均等だけでシミュレーションする方が多いような気はするんですよね。でも、トータルで金利の支払いが少なくて済むのは、元金均等です。はじめは返すのがしんどいですけど(笑)。

小林 そうですよね。頑張れる人は元金均等が絶対いいと思います。