サウナドクターが解説!アフターコロナ時代のサウナの新潮流

2020年3月の発売以降、サウナブームを牽引してきた『医者が教えるサウナの教科書』。発売直後にコロナ禍が訪れたため、「サウナに興味はあるけど、今は我慢」という人も多かったよう。てっきり、サウナ業界も苦境に陥っているのかと思いきや、「いや、むしろ第三次サウナブームが盛り上がっています」と、著者の加藤容崇さんは言う。加藤さんは、がん研究のスペシャリストで慶應義塾大学医学部腫瘍センター特任助教。そして、サウナー(サウナ愛好者)であり、日本サウナ学会の代表理事も務めている。そんなサウナドクターに、アフターコロナ時代のサウナについて聞いてみると、想像の100歩先を行く世界が広がっていた!(取材・構成/森本裕美、撮影/疋田千里)

実は、第三次サウナブームが到来中

――コロナのせいで、サウナ業界は大変だったのでは?

加藤容崇(以下、加藤):コロナが流行る前って、ちょうどサウナのプチブームが来ていたんですよね。元々おじさんたちが好きだったところに若者が流入してきていたんですけど、コロナ禍でそれが変わりました。

人が施設に一時的に来られなくなったので、老朽化が進んでいるところは工事をしたり、せっかくだからもっと良くしようということでリニューアルしたりして、進化が促されたんです。ただ、普通のサウナでは面白くないので、独自の方向性を追求するサウナが増えましたね。

――コロナがサウナ業界の転換期になったということですか?

加藤:はい。基本的にサウナブームって、みんなが頑張らないといけないような、社会が大変な時期に一緒に訪れるんです。1回目が東京オリンピック、2回目が高度経済成長期、そして3回目が今。

――今は第三次サウナブームが到来しているんですか?

加藤:そうです。第三次サウナブームの特徴は、サウナが健康インフラに昇格したことですね。以前は、おじさんの遊園地的な雰囲気がありましたけど、最近は、健康とか自分のコンディションを整えるためにサウナを活用する人が増えました。

――そうなんですね。「独自の方向性を追求するサウナが増えている」とおっしゃいましたが、例えばどんな?

加藤:ひとつは個室化ですね。高級化も進んでいます。でも、一番の特徴は地方創生です。その地方の固有のものを、サウナを通じて発信する。例えば、昔はよかったけど、現代にはマッチしないものって、けっこうありますよね。そういうものを、サウナで再接続して価値を高める。そういう取り組みが進んでいます。