「時間制約」を設けるからこそ、
会議の質は高まる
重要なのはアウトプットです。
このパートも基本は15分ですが、インプットが10分で終われば、残り20分を使うこともあります。もちろん、インプット10分、アウトプット10分で終われば20分で解散してまったく問題ありません。
あるいは、インプット15分、アウトプット15分が経過した時点で、結論を出せない場合であっても、よほどのことがない限り、私はその時点で会議を終わらせました。
なぜなら、すぐに意思決定ができない原因の大半は、提案内容の完成度が低いことにあるからです。にもかかわらず、ズルズルとディスカッションを引き延ばしたところで、納得感のある意思決定はできないケースが非常に多いのです。
ですから、そのような場合には定刻でディスカッションを打ち切って、その場で出された意見を踏まえて、もう一度、提案内容を再検討してもらったほうがいい。そう割り切ったのです。
このように書くと、機械的でクールすぎる会議運用のように思われるかもしれません。しかし、定例会議については、むしろ、さっさと切り上げる、ややそっけないくらいの会議進行のほうが望ましいと私は考えています。
なぜなら、ビジネス環境の変化が加速度的にスピードを上げていますから、それに対応するためには、多少そっけなくてもスピード感を重視する姿勢をメンバーに印象づけることができるからです。
しかも、時間制約のあるなかでGOサインを勝ち取るためには、提案内容を十分に磨き上げる必要があると認識してもらうことにもつながります。このような緊張感をチーム内で共有するからこそ、結果的に定例会議の質が高まっていくのです(詳しくは『課長2.0』をご覧ください)。