金利の低下で魅力を失った円建て貯蓄性商品に代わって、注目を集める外貨建て保険と変額保険。ただし、商品選びの前に、そのリスクを熟知することが大切となる。特集『保険商品ランキング2022 ベスト&ワースト』(全10回)の#3では、保険のプロ28人が厳しい目で選出した外貨建て保険&変額保険のランキングをお届けする。(ダイヤモンド編集部 宮原啓彰)
4月から外貨建て保険の販売に
専門資格が必要になったワケ
金利が上昇する米ドルや豪ドルなどで運用する外貨建て保険だが、為替変動リスクを十分認識せずに契約すると痛い目に遭うことも多い。
それ故、今年4月から「外貨建保険販売資格者登録制度」がスタートし、外貨建て保険の販売者には資格が必須となったが、裏返せばそれだけ苦情が多い商品なのだ。
また、3月以降の超円安局面にある現在、保険料は割高になっており、為替変動リスクもこれまで以上に読みづらくなっている。
今回のランキングでも「手数料が開示されておらず、また保有コストが割高なのでどの商品も薦めない」などの理由で、「外貨建て保険全般を避けるべし」という保険のプロが少なくなかったことを肝に銘じておこう。
続いて、外貨建て保険と並んで人気の変額保険。保険料を株式や債券などで運用し、その実績に応じて保険金や解約返戻金の額が変動する保険商品だが、運用成果とは無関係に死亡保障が付いてくる点が投資商品と異なる点だ。
ただし、こちらも保険のプロからは「保障と資産運用は個別に考えるべきで全般的にお薦めしない」という声が多い。長期の資産形成には、税制優遇やコストの面でiDeCoやつみたてNISAを活用した方が効果的だからだ。
これらの前提を肝に銘じた上でどの商品を選べば良いのか。次ページのランキングを見てみよう。