「勉強したいのに、毎日忙しくて時間が確保できない」という人にぜひ読んでもらいたいのが、『大量に覚えて絶対忘れない「紙1枚」勉強法』だ。働きながら3年で、9つの資格に独学合格した著者・棚田健大郎氏の「大量に覚えて絶対忘れないノウハウ」を詰め込んだ1冊だ。
1年間必死に勉強したにもかかわらず、宅建試験に落ちたことをきっかけに、「自分のように勉強が苦手な人向けの方法を編み出そう」と一念発起したという棚田氏。苦労の末に「勉強することを小分けにし、計画的に復習する」しくみ、大量記憶表を発明したという。本書の発売を記念し、特別インタビューを実施。「もう勉強は嫌だ!」と思ったときの特効薬を紹介する(取材・構成/川代紗生)
──忙しいサラリーマンにとって、資格試験の勉強を続けるのはなかなか大変です。勉強するモチベーションを保つために、すぐにできることはありますか?
①受験することはできるだけ秘密にする
棚田健大郎(以下、棚田):3つご紹介します。まず、人に相談しないこと。資格試験を受けることは、家族に言うだけにとどめておきましょう。
──「〇〇に合格します!」など、SNSで宣言したり、友人に話したりと、周囲に言うことで自分を追い込み目標達成しやすくする、というやり方もよく耳にしますが。
棚田:うーん、それも一つの方法ではありますが、それで自滅した人を多く見てきたので、私は反対ですね。自分の調子がいいときはいいんですが、試験日が近づいているのに全然覚えられていないなど、焦ってネガティブになってしまっているときは、かえって逃げ場がなくなって余計にモチベーションが下がることが多いんです。
あとは、知人から余計な意見を吹き込まれて不安になり、やる気を削がれる可能性もあります。一人で上に行ってほしくないと、足を引っ張ってこようとする人もいるかもしれません。
──資格試験を受けるぞ! と決めてモチベーションが上がっているときほど勢いで言いたくなってしまいそうですが、冷静になってマイペースをキープするのが大事ですね。
棚田:そうですね、なるべくストレスがかからずに継続しやすい環境をつくるのが一番だと思います。
②「家族への感謝」を忘れない
棚田:2つ目は「家族への感謝を忘れない」です。学生の頃は、家で勉強していると、家族が無意識のうちに協力して静かにしてくれましたよね。場合によっては、夜食を持ってきてくれたりもします。こういう経験をしていると、無意識に「勉強=協力してもらって当然」と思い込みやすいです。
――「勉強=偉いこと」という感覚はすごくわかります(笑)