依頼したタスクの進捗を確認することで
具体化思考を磨く

 では、具体化思考はどのようにして身につければいいのでしょうか。私がお勧めするのは、依頼したタスクの進捗を定期的に確認するというものです。

 読者の皆さんの職場では、部下や他の部門、他の企業に何かを依頼した際に、依頼しただけで終わりになっていることがないでしょうか。依頼したことがすぐに実行される場合もあれば、待てど暮らせど実行されない場合もあります。

 依頼したタスクが実行されない場合に、相手を責めるだけでは将来の改善につながりません。依頼したタスクが進捗しないときには、自分の依頼の仕方が十分に具体化されていなかったのではないかと、自問自答してみましょう

 ●依頼したタスクは、実行可能なレベルまで具体的になっていますか
 ●タスクを実行するための担当者は、明確になっていますか
 ●タスクの実行期限は、明確になっていますか

坂田幸樹(さかた・こうき)
株式会社経営共創基盤(IGPI)共同経営者(パートナー)、IGPIシンガポール取締役CEO
早稲田大学政治経済学部卒、IEビジネススクール経営学修士(MBA)
大学卒業後、キャップジェミニ・アーンスト&ヤングに入社。日本コカ・コーラを経て、創業期のリヴァンプ入社。アパレル企業、ファストフードチェーン、システム会社などへのハンズオン支援(事業計画立案・実行、M&A、資金調達など)に従事。その後、支援先のシステム会社にリヴァンプから転籍して代表取締役に就任。退任後、経営共創基盤(IGPI)に入社。
2013年にIGPIシンガポールを立ち上げるためシンガポールに拠点を移す。
現在は3拠点、8国籍のチームで日本企業や現地企業、政府機関向けのプロジェクトに従事。
IGPIグループを日本発のグローバルファームにすることが人生の目標。
細谷功氏との共著書に『構想力が劇的に高まる アーキテクト思考』(ダイヤモンド社)がある。
超速で成果を出す アジャイル仕事術』(ダイヤモンド社、2022年6月29日発売)が初の単著。