「新宗教」大解剖#12Photo by Michio Nakagawa

安倍晋三元首相の銃撃事件を発端として、宗教と「政治・カネ」への関心が大きく高まっている。しかし、宗教への無理解が誤解を生む側面も無視できない。そこで、経済メディアならではの視点で新宗教を切り取った週刊ダイヤモンドの特集を再掲し、特集『「新宗教」大解剖』としてお届けする。#12では、幸福の科学の幹部に対するインタビューを取り上げる。信者数や衰退説、あの世から霊を呼び出す「霊言」について、さらには大川隆法総裁の後継者問題についても話を聞いた。

「週刊ダイヤモンド」2018年10月13日号の第1特集を基に再編集。肩書や数値など情報は原則、雑誌掲載時のもの。

幸福の科学の幹部が語った
「新宗教を取り巻く環境」とは

──新宗教を取り巻く環境についてどう認識していますか。

 科学や医学が進歩する一方で、宗教に救済力がなくなっている。近年の自然災害もあり、人間の根源的な答えを求めるニーズは高まっているにもかかわらず、宗教教団が「あの世」や「霊」の話をすると、霊感商法などと批判される。

──「あの世はある」と?

 はい。それは幸福の科学の教えの「一丁目一番地」であり、真理です。今、あらためてこうした基礎的なことを説くべき時代になったと思っています。

 若者の活字離れが進む中、書籍でミリオンセラーを出すのは難しくなっている。一方、映画であれば100万人の観客動員も可能です。多くの人々に分かりやすく伝えるため、近年は映画に力を入れています。

──映画の観客動員数を上げるために信者を動員したりするんですか。

 多くの人に見てもらうため、各支部で目標は持っていると思います。

──信者によっては同じ映画を20~30回も見ると聞きましたが。

 好きな人は何回でも見ます。

──今後の映画製作の予定は。

 基本的には年間2本ペース。この先も10作品ぐらい決まってます。

──ところで、現在の信者数は。

 国内1100万人、海外100万人で、毎年、増え続けています。

──8年前の取材時も国内信者数は1100万人と言っていましたが。