安倍晋三元首相の銃撃事件を発端として、宗教と「政治・カネ」への関心が大きく高まっている。しかし、宗教への無理解が誤解を生む側面も無視できない。そこで、経済メディアならではの視点で新宗教を切り取った週刊ダイヤモンドの特集を再掲し、特集『「新宗教」大解剖』としてお届けする。#7では、一般誌に初登場した立正佼成会の大幹部のインタビューをお届けする。反・創価学会の旗手ともいえる立正佼成会の大幹部が「公明党の良いところを学ぶ」「公明党の役割を再評価する」と語った理由とは?
「公明党の良いところを学ぶ」
「役割を再評価する」と語った理由
――今年(2018年)は創立80周年の節目ですが、近年の立正佼成会を取り巻く厳しい状況についてどうお考えですか。
当然、危機感はあります。ただ、大切なのは組織存続のための方策ではなく、どうすれば立正佼成会の教えが100年、200年先の世代まで残っていけるのかの方策です。その目的のためには、今まで既得権として持っていたものをどれだけ軽やかに手放し、次の形に「再編集」していくかが問われると考えています。
立正佼成会は、開祖(庭野日敬<にわの・にっきょう>初代会長)と脇祖(長沼妙佼<ながぬま・みょうこう>氏)を中心に30人に満たない会員から始まった教団です。それを思えば、もう一度原点に戻ることはさほど難しいことではないでしょう。
――その「再編集」の表れが、企業経営者の会員のネットワーク化ということでしょうか。