JAと郵政 昭和巨大組織の病根#8Photo:sefa ozel/gettyimages

農協職員は、共済(保険)のみならず物品の販売についてもノルマを持たされている。売り込むのはコメや牛肉といった農産物にとどまらず、宝石や家電なども含まれる。中には年間300万円の物販の目標を課せられている職員もおり、ノルマ達成のために自ら商品を購入することも多い。特集『JAと郵政 昭和巨大組織の病根』(全15回)の#8では、農協職員アンケートの回答に基づいて作成した、ノルマ達成のために買った無駄なものランキングをお届けする。(ダイヤモンド編集部 千本木啓文)

アンケート回答者1386人中
最も過大な「超ド級ノルマ」を公開

 農協の職員が、販売目標を達成するために、本来不要なものを購入する“自爆”を行っているのは共済(保険)だけではない。

 例えば、山形県のJAさがえ西村山の職員は、ダイヤモンド編集部の農協職員アンケートで、「家電、ジュース、スーツなどの販売で年間300万円ものノルマを課せられ、その一部を自爆している」と回答した。

 JA鳥取西部の職員は、「自爆で買ったテレビを親戚に配ったが、それでもさばき切れず、自宅に3台もテレビがある。農協職員の自宅は家電が不必要なほどに充実している」とため息交じりに打ち明けた。

 次ページでは、農協職員アンケート回答者1386人の中で、最も過大と思われる「超ド級のノルマ」を大公開するとともに、農協職員が自爆して無駄だったと答えた商品のランキングをお届けする。