また、100冊の著者の多くが「ほめて伸ばす」ことを推奨していた。ほめられることで、ドーパミンが分泌されるからだ。ほめが子どもの意欲を高めるのに有効なのはもちろんだが、100冊の中には、自分で自分をほめることをすすめるものもあった。自分で自分をほめると自己肯定感が高まり、やる気が高まるというのである。

 さらに、小さな成功体験を重ねることも大切だ。先述のとおり、目標を達成するとドーパミンが分泌される。簡単すぎず、難しすぎないレベルの勉強をすることで達成感が得られ、モチベーションを上げることができる。

◇5位……ゴールから逆算して計画を立てる

 5位は、ゴールから逆算して計画を立てることだ。

 目標達成までの行動計画を立てたほうが、立てないよりも学習効果が高まるとする説もあり、100冊の著者の多くが行動計画の重要性を説いている。

 計画を立てるときは、現在を起点に「今の自分にできること」を考えるのではなく、ゴールを起点に、「現状との差」、「差を埋めるためにすべきこと」、「使える時間」、「いつまでに何をするか」を逆算して考えるとよい。こうすることで、今の自分が何をすべきかが明確になるはずだ。

 ただし、ゴールまでの距離が遠すぎると、かえって何をすべきかわからなくなってしまう。中間目標をいくつか設定するといいだろう。

 行動計画を立てる上で最も大事なのは、無理な計画を立てないことだ。計画は多少崩れるものという前提で、余裕を持って計画を立てておこう。予定通り進んでいないときは、原因を突き止める、目標を軌道修正するなどの調整が必要となる。

◇6位……スキマ時間を有効活用する

 6位は、「スキマ時間」の活用だ。スキマ時間とは、待ち時間や移動時間などの、予定と予定の間の短い時間のことを指す。100冊中29冊がスキマ時間の活用をすすめている。日々忙しい現代人が勉強時間を確保するにはスキマ時間の活用が不可欠だ。

 100冊の勉強法の名著に書かれていたスキマ時間活用のポイントは以下の3つだ。