日常生活を障害物競走にする収納(2)
やたらと左右にウロウロする
一見スッキリ片づいている衣類収納も、「毎朝どういう順序で身支度していますか?」と尋ねると、思いがけない実態が見えてきます。
下着と靴下は洗面所、インナーとトップスは寝室のチェスト、スカートはウオークインクローゼットのハンガーラック、部屋着だけは子どもの衣類と一緒にリビングのチェストに入っている…みたいな話、それほど珍しいケースではありません。着替え終わるまでにどれだけ家の中をウロウロしているのか、想像してみてください。
「出し入れしやすい場所」=「ムダな横移動がない」です。オンシーズンの衣類収納は、たたみ方の工夫や収納グッズを活用する前にまず、「同じ収納箇所にまとめる」ことを考えましょう。
●アイテムは「使用シーン」でまとめ直す
種類や形、大きさでまとめるのをやめて、「平日朝の着替え」「帰宅後の着替え」「休日の着替え」といった使用シーンで収納場所を見直してみませんか? テレワークが定着して平日に着る服がガラッと変わったのに、クローゼットはオフィス通勤仕様のまま、という人がまだまだ多い印象です。現状に合わせて見直すとかなり快適になり、やってみる価値は大きいですよ。
その際、「そこで脱いだモノを“ウロウロせずに”片づける工夫」も併せて考えるとさらにいいでしょう。「朝の着替えエリアに、脱いだパジャマを入れるカゴの置き場も必要かな」「帰ってきて脱いだ靴下を、すぐに洗濯カゴに入れられる場所に、部屋着も置くといいかも」といった感じです。
同じことが食器でも言えます。「使用シーン(毎食/朝/夜/週末/個食/弁当作り)」ごとに同じ棚、同じ引き出しに使う食器を集めるのです。扉タイプの収納であれば、左右どちらかを開けるだけで一式そろえればベストオブベスト。