本書の要点
(1)チームの形は「ヒエラルキー型」から「フラット型」へと変化している。フラットなチームにおけるリーダーの役割は、メンバー一人ひとりが成果を出せるようにサポートすることだ。それぞれの才能と情熱を解き放てば、チームの力を最大化できる。
(2)メンバーの才能と情熱を解き放つためには、1on1で相手の話をじっくり聴くことが重要だ。1on1は、相手のもやもやと向き合うとともに、目標達成と成長を支援する場にしよう。
要約本文
◆リーダーが苦境を乗り越えるために必要な2つのもの
◇自分の「志」を育む
悩み多きリーダーが苦境を乗り越えていくために必要なものは2つ。「志」と「チームをゴールに導くアクション」だ。
志とは「自分は何を成し遂げたいか」という想いである。言い換えれば「今の会社や組織に、なぜ自分は参加しているのか?」だ。
志を持つべき理由は3つある。
1つめは、志があれば主体性を発揮できるから。その主体性がメンバーを動かす。
2つめは、志が判断基準になるから。志に当てはめれば、一つひとつの意思決定に悩まないし、後悔も少なくなる。
3つめは、仕事が楽しくなるから。志を持つと、つらいことであっても「まあ、志のためなら仕方ない」と思えるようになる。
◇チームにはたらきかけてゴールに導く
「チームをゴールに導くアクション」もリーダーの重大な任務だ。仕組みや環境を整え、メンバーのモチベーションをあげるようはたらきかけつつ、チーム一丸となってゴールを目指す。その流れを「ゴール」「導く」「チーム」の3つに分けて見ていこう。