意外!?20~30代男性が
「まず男性から昇進」と考える傾向

 実のところ、筆者は調査の結果を見る前は、年代が高い方が性的役割意識が強い傾向があると推測していた。実際、年代と性的役割意識の強さが比例する項目もあるが、そうではない項目も少なくない。特に若い男性は性別的役割意識が強い傾向があるようだ。

 例えば、「同程度の実力なら、まず男性から昇進させたり管理職に登用するものだ」という項目だ。

 部下の昇進に決定権を持つ管理職が多いであろう50~60代の男性よりも、これから出世を望む世代といえる20~30代男性の支持が高かった。昇進がどれほど自分事であると考えているかが回答に表れた結果といえそうだ。

 また、「男性なら残業や休日出勤をするのは当たり前だ」という項目については、若干の年齢比例傾向はあるものの、年代で顕著な差は見られなかった。

 長時間労働が社会問題化し、ワークライフバランスが叫ばれる中、若い層の方が残業や休日出勤をいとう傾向があるかと思いきや、そうでもないのだろうか。「体力のある若いうちはバリバリ働くべきだ」「男性の方が体力があるのだから働ける」といった価値観は、時代が変わってもまだ根強いようにみえる。