声が黄色い不思議
音を色で表現する不思議

●女性や子どもの声が黄色に見える

 女性や子どもの甲高い声を「黄色い声」と表現することがあります。音には色があると感じないのに、なぜ「黄色」といわれるのでしょう。

 その由来のひとつは金属をこすったときにでる甲高い音が、女性や子どもの声に似ているところから金切り声となり、そこから転じて「黄色い声」になったという説です。

 また別の説では古代中国の経典に由来するというものもあります。古代中国では音の高低に音符ではなく色で印をつけていて、一番高い音の印が黄色だったといいます。古代中国で黄色はとても高貴な色でした。それが女性や子どもの声と結びつくのは、文化的な背景を考えると信頼度は薄いと考えられます。

 はっきりとした由来は不明なのですが、人のもつ黄色のイメージには「歓喜」「愉快」があり、甲高い声と合わせるのがもっともしっくりくるのかもしれません。

●吐息は青い?

 とても困ったときや苦しいときにつくため息を青息吐息(あおいきといき)といいます。吐息は「青い」のです。苦しいときは、顔が青ざめていて、その状態からだされる吐息には青色がついていると表現されました。

 大きく吐く「大息(おおいき)」が転じたという説もあります。間違えやすいですが青色吐息ではありません。