勝負における白と黒
白星と黒星/白旗

●相撲に由来する白星と黒星

 勝つことを白星、負けることを黒星と表現します。いろいろなスポーツで使われていますが、これは相撲に由来するものです。星と呼ぶのは江戸時代に丸い印が星と見立てられていたためといわれています。

 スポーツ好きな人なら「白=勝ち」は常識かもしれませんが、そうではない人の中には「白=負け」のイメージをもっている人もいます。「白旗」は負けの意味ですし、黒は色の強さからも心理的に勝ちをイメージする人もいます。

●白旗の本当の理由

 降伏を意味する「白旗」。白旗を掲げた相手には攻撃を加えてはいけないと、「戦時国際法」にも明記されています。

 白旗が白いのは、白が負けという意味を伝えているのではありません。これは白い旗をだすことで、「ここに相手の国旗を描いてもかまわない」という意思表示なのです。

 他にも中世ヨーロッパの教会の行事「ホワイト・サンデー」にちなんだという説もあります。この日は教会の権威のもとにどんな戦争も休戦になる日であり、白が休戦を意味するようになったというものです。

 また、ある戦いで負傷者が白い包帯を振って降伏の意思表示をしたのが、白旗の始まりという説もあります。白い布は戦地では包帯で代用できるからです。