一人で過ごすことも
そう悪くはない
なるほど、孤独というのはこういうことか、と思いましたが、驚くべきことに次第にどんどん慣れていく自分がいたのです。やがて、一人でいること、孤独でいることはまったく悪くない、と気づきました。
孤独といっても、完全な孤独になるわけではありません。仕事関係者とはつながっていますから、時にはコミュニケーションもとる。しかし、基本は一人で過ごす。誰にも気兼ねなく、自分のペースで過ごすことができるのです。
忙しくなると夜、飲みに行くこともほとんどなくなりました。以前なら気楽に会っていた友達とも、忙しさで疎遠になりましたが、まったく問題はありませんでした。
実は、今もそう。知り合いと飲みに行く機会は、グンと減りました。しかし、だからといって寂しいと思うことはない。一人で過ごすことも、十分に楽しいからです。
若者の孤独の問題がメディアを騒がせたことがありますが、何が問題なのだろう、と私は思っていました。友達と一緒に、いつもワイワイと楽しんでいなければ人生は充実しない、なんてことはありません。一人でも、いくらでも楽しく過ごせる。その事実を、知らない人が多いのかもしれません。
それこそ、外からどう見えているか、を気にしている人が多いような気がします。あいつは孤独なヤツだと思われたくない。しかし、自分が想像している以上に、人は人のことなど気にしていないものです。
世間で言うほど孤独は怖くない。多くの人に知ってほしい事実です。