経済的に恵まれない母子家庭に育ち、高校・大学は奨学金を借りて卒業。そのため、1000万円に迫る“奨学金という名の借金”を背負うことになった。そこで、郷里に母を残して上京、東京国税局の国税専門官となった。配属を希望したのは、相続税調査部門。「どうすればお金に悩まされずに済むのだろう?」と考え「富裕層のことを知れば、なにかしらの答えを得られるのではないか?」と思い至ったからだった。国税職員のなかでも富裕層が相手となる相続税を担当するのは、たった1割ほど。情報が表に出てくることはほとんどない。10年ほど携わった相続税調査で、日本トップクラスの“富裕層のリアル”に触れた『元国税専門官がこっそり教える あなたの隣の億万長者』(ダイヤモンド社)の著者が、富裕層に学んだ一生お金に困らない29の習慣を初公開する!

【国税OBが明かすお金】真の億万長者は無駄遣いをしない“納得の理由”Photo: Adobe Stock

富裕層はお金の情報を
家族とシェアする

【前回】からの続き 富裕層の家庭を見ていると、お金を稼いでいる人がみなお金に執着しているかというと、そうではないことがわかります。むしろ、本人はお金に無頓着で、家族がしっかり管理しているという傾向があるのです。

私が相続税調査をした家庭は、夫が働き、妻が家庭を守るのが一般的な世代でした。このような場合、夫は「お金を稼ぐ人」、妻は「お金を守る人」という役割分担ができています。

そういう家庭には妻という“お金の管理者”がいるので、「お金を稼いだ夫が亡くなった」という状況であるにもかかわらず、相続税調査をすれば必要な情報のほとんどが集まります。

配偶者や子どもが家計を管理

私が携わったケースでは、妻だけでなく、同居の子が家計を管理していることも多かったです。ですから、通帳を見て「この出金は、なにに使ったのですか?」といった質問をすると、ある程度確かな答えを得ることができました。

老人ホーム検索サイト「みんなの介護」によるアンケート調査によると、自分でお金を管理している高齢者は24.7%に過ぎません。やはり多くの家庭では配偶者や子どもが家計の管理しているようです。

【国税OBが明かすお金】真の億万長者は無駄遣いをしない“納得の理由”

お金に第三者の目を入れる

家計の管理を家族に任せることは、2つの意味で合理的です。まずは、第三者の目が入ることで無駄遣いが減ります。イギリスの政治学者パーキンソンが唱えた「パーキンソンの法則」では、「支出は収入の額に達するまで膨張する」ことが示されています。

つまり、人はお金があると思うと、そのお金を使い切ってしまう傾向があるということです。そのため、家族にお金の管理を預けることが、過度な消費を防ぐことにつながります。

私が以前インタビューをした資産管理アドバイザーの方も、「お小遣い制にしたほうが、結果的に家庭のお金が残りやすい」と教えてくれました。【次回に続く】

※本稿は、『元国税専門官がこっそり教える あなたの隣の億万長者』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。