子どもを認可保育園に
「入れにくい駅」の1位は…?

 またスタイルアクトでは、東京23区内の「駅単位で見た認可保育園への入りにくさ」のランキングも作成し、毎年発表している。

 独自に作ったこの指標は、「各駅の周辺に住む0歳児の人数(保育園需要)」を「各駅の認可保育園の0歳児定員」で割って算出するものだ(注:スタイルアクト独自の基準に基づいて、各駅の最寄りとなるエリアごとに0歳児人口・0歳児定員を集計した)。

 1位は、江戸川区篠崎駅。0歳児人口は450人と、都区部有数の需要があるにもかかわらず、0歳児定員は35人と少ない。結果として、認可保育園倍率は12.86倍となり、東京23区で「保活最難関」の駅となった。

 2位は江戸川区西葛西駅(12.32倍)、3位も江戸川区一之江駅(8.12倍)と続き、ワースト3を江戸川区が独占した。

 4位~10位は、以下のような順位になった。

・平井駅(江戸川区):6.99倍
・矢口渡駅(大田区):6.72倍
・菊川駅(墨田区):6.48倍
・小岩駅(江戸川区):6.28倍
・葛西駅(江戸川区):6.20倍
・池上駅(大田区):5.86倍
・西大島駅(江東区):5.74倍

 11位以降の駅を含めて、江戸川区はワースト15駅のうち7駅を占めており、どの駅でも認可保育園倍率は高かった。

 江戸川区は、子育て経験のある母親や保育関連の有資格者が子どもを預かる、独自の「保育ママ制度」で0歳児保育をサポートしている。

 だが、区全体の「保育ママ」の定員は270人なのに対し、同区の0歳児の人口(推定)は4619人に上る。「保育ママ」の人数が絶対的に足りないので、この制度は充分に機能しているとは言い難い。

 江戸川区以外の駅では、タワーマンションが多く建った新豊洲駅(江東区)や勝どき駅(中央区)などで倍率が高くなる傾向にあった。タワマンが建てられてファミリー層が増え、0歳児が多くなったエリアでは、保育園に入れない子の人数も必然的に多くなるので注意が必要だ。