「買う場所」を選ぶのはお客様
公式サイトにアマゾンリンクをはる理由
──私もアンカーのハンディ掃除機を購入したことがありますが、公式サイトがとても使いやすくて、驚いたのを思い出しました。
公式サイトの購入ボタンのすぐ下に、アマゾンのリンクがはられていますよね。
──こうしたわかりやすい公式サイト設計も、お客様の目線を取り入れた結果なのでしょうか?
猿渡:アマゾンで購入いただく場合、プラットフォーム手数料がかかります。
そのため、公式サイトを使ってもらったほうが、我々メーカーにとっては、利益率が高いのは間違いありません。
ですが、私は「お客様がプロダクトもプレイスも選ぶべき」だと考えています。
もちろん公式サイトで購入していただけるのはありがたいですが、あらためてクレジットカード情報を入力したり、会員登録したりするのは面倒、という人もいるでしょう。
使い慣れたアマゾンで買いたい人もいるし、コンビニなど、ふらりと立ち寄った先で気軽に買いたい人もいます。
今年1月、初の空港隣接の直営店を、羽田空港第3ターミナルにオープンしました。
移動中に便利なUSB急速充電器や、購入後すぐに使用できる充電済モバイルバッテリー、飛行機内でも快適に使用できる完全ワイヤレスイヤホンなどを展開しています。
──たしかに忘れ物をしたときは、空港で質の高いガジェットが買えるのはありがたいです。
そういった意図もあり、店舗やECサイトなど、さまざまな場所で購入できるようにされているのですね。
猿渡:販売チャネルに関しては、創業当初から「広がり」と「深さ」を意識してきました。
お客様の買いやすい環境を整えるのも、メーカーの責務だと思っています。
(本稿は『1位思考』に掲載されたものをベースに、本には掲載できなかったノウハウを著者インタビューをもとに再構成したものです)