1.結果指向ではなく、プロセス指向

 普通の人は結果を恐れて踏み出せなかったり、得られるメリットがそれほど大きくないと考えて実行を躊躇する。

 すぐやる人ももちろん結果を求めるが、その過程、プロセスにも楽しみがあると考えるので、結果は比重が下がる。

 旅に例えれば、目的地に到着してからが楽しいと考えるか、旅の計画の段階から楽しめるか。たとえ目的地につかなくても、「面白かったからOK」と思えるか。

2.備えるのではなく、対応する

 普通の人は「困るのが嫌なので、いろいろ備えなければならない」と備えが万全になるまで実行を躊躇してしまう。すぐやる人は「困ったら、その時対応すればいいじゃない」と考え、実行してしまう。

3.局所的ではなく、大局的に考える

 普通の人は「面倒なこと」「つらいこと」が見えすぎてしまい、実行を躊躇してしまう。実行する人は、局所的な面倒や辛さよりも、大局的に人生にとって必要かどうかと考え、実行する。

4.知識でなく、経験重視

 普通の人は「知識」によって物事をうまく運ぼうとするので、知識が身につくまで実行しないが、実行する人は知識よりも経験を積むことによって物事をうまく成し遂げようとする。だから、すぐ実行に移せる。

5.リスクは回避すべきものではなく、計量してコントロールすべきもの

 普通の人は、リスクを回避したがる。どうすればリスクがなくせるかを考える。実行する人はリスクを無くすのではなく、どの程度のリスクなのかを計量し、その程度を見積もり、それをコントロールしようとする。

 私自身、起業し、経営者になって実感したが、何事も行動し、経験することでしか成果は得られない。

「すぐやる人」は当然失敗も多い。

 ただ、振り返ると「密度の高い人生だった」と思うだろう。

「密度の高い人生」を送りたい人は、上記の考え方を取り入れて、「すぐやる」ことを意識してみてはいかがだろうか。

安達裕哉(あだち・ゆうや)
ティネクト株式会社 代表取締役
1975年生まれ。筑波大学大学院環境科学研究科修了後、理系研究職の道を諦め、給料が少し高いという理由でデロイト トーマツ コンサルティング(現アビームコンサルティング)に入社。品質マネジメント、人事などの分野でコンサルティングに従事し、その後、監査法人トーマツの中小企業向けコンサルティング部門の立ち上げに参画。大阪支社長、東京支社長を歴任したのちに独立。現在はマーケティング会社「ティネクト株式会社」の経営者として、コンサルティング、webメディアの運営支援、記事執筆などを行う。また、個人ブログとして始めた「Books&Apps」が“本質的でためになる”と話題になり、今では累計1億2000万PVを誇る知る人ぞ知るビジネスメディアに。Twitter:@Books_Apps