20年以上多くの読者に選ばれ続けてきた大学案内大学図鑑!』が今年もパワーアップして発売された。現役生・OB・OGら5000人超のナマの声によってつくられた本書は他の大学選びのひとつの手段として選ばれている。本記事では最新版である『大学図鑑!2024』の出版を記念して、内容の一部を抜粋し再編集してお届けする。(本記事は2022年12月時点に執筆した『大学図鑑!2024』をもとにしています)

大学生Photo: Adobe Stock

日本大学はどんな雰囲気?

 これだけ学生数の多い大学なので、一括りにはしづらいのだが、「日大生あるある」を以下に挙げてみた。

●居場所探し…数が多いだけあって日大にはいろいろな学生がいるので、いい出会いに恵まれて、日々を楽しく過ごす者もいる。一方で、「学生があまりにも多すぎて、面白いやつを探そうにも見つからない」(文理学部生)、「大学主催で結構いいイベントをやってるんだけど、ポータルサイトに載らなかったり、開催直前に告知されたりして、学生側に伝わっていない」(法学部生)というように、学生数が多く、催しもあちこちで分散して行われる分、楽しいことを探すのに苦労をしている人もたくさんいる。

●サークル・課外活動…全学で約1000もの団体があるといわれ、基本的には、学部ごとに活動している。どの学部でも、スポーツ系や吹奏楽など「中高の部活動系」が多い。サークルは盛ん。「サブカル系」のレベルは決して高いとは言えず、学生からは「ウチのサークルは質より量」(理工学部生)と嘆きの声も。バイタリティにあふれた「大勢の人を巻き込んで何かを企画する系」のサークルもなかなか見当たらない。キャンパスの近い他学部との合コンに精を出している人も一部いる。

●学生のタイプ…上記の事情から、「居場所・熱中できることを見つけてまじめに楽しくやっているタイプ」、「居場所や熱中できることが見つからず漠然と日々を過ごす覇気のないタイプ」に分かれがち。一人だと弱気だが、群れると元気。

東洋大学はどんな雰囲気?

 愛校心が意外と強く、「日東駒専の中では東洋が一番」と自信を持って答える学生が多くいる。近年、東洋の人気が高まってきていることもあり、「日東駒専ではなく、TMARCH(既存のMARCH枠に東洋のTを入れる)と名乗りたい」という声もあるほど。

 とはいえ、ほどほどのプライドとほどほどの大衆感を持った学生が集まっている。群れることを特に好むタイプではないが、孤独を愛する一匹狼でもない。友人たちといい塩梅の距離感でキャンパスライフを楽しんでいる様子。どんなキャラクターの人がいても、やんわり受け入れて平和に過ごしている。居心地の良さはさることながら、学習についても、自分の学びたいことがしっかり学べるという声が多い。

 実家通いが多数派で、8割が関東出身。一人暮らしは板橋区か都営三田線沿線に住む率が高い。サークル参加率は6割ぐらい。クラブ・サークル数は、学校側の公称では800超と、かなり豊富だが、張り紙などにうるさく奔放な雰囲気はない。

 白山キャンパスに通う学生は、飲み会や買い物は巣鴨からちょっと足を延ばして池袋へ繰り出す。東都リーグでは野球が常に上位争い、箱根駅伝のほか相撲やアイスホッケーも強い。有名なスポーツ選手をときどきキャンパス内で見かけると少しテンションが上がる。