実はマリオ映画は3作目、
過去2作は衝撃的だった…
「ついにマリオが映画に…」と感慨深く思ったファンは多かろう。筆者もその一人だったが、実は本作が映画3作目となるらしい。過去作について簡単に触れておく。
●『スーパーマリオブラザーズ ピーチ姫救出大作戦!』(1986年/日本)
アニメ映画。声優陣は古谷徹、水島裕、千葉繁、和田アキ子らと豪華である。例によってクッパがピーチ姫をさらって結婚しようとするので、ピーチと別世界で暮らすマリオとルイージが土管を通って、それを助けに駆けつける――という話だ。見ていただければわかるが、なかなか今の時代にはないメジャーアニメのシナリオであった。
●『スーパーマリオ 魔界帝国の女神』(1993年/アメリカ)
マリオ映画2作目は、ハリウッドがお金をかけて製作した実写作品である。しかし出来栄えは大変不評で、商業的にも振るわなかった。マリオはおじさんであり、デイジー(姫)は美女であり、デニス・ホッパー扮するクッパは髪をツンツンととがらせたダンディーなおじさんなのだが、ショッキングなのは「ヨッシー」である。
本家ヨッシーといえば緑の元気な恐竜的生き物であり、声がかわいく、マリオ系のゲームをプレーする際の選択キャラはもっぱらヨッシーというくらい、筆者はヨッシーが好きだ。
一方、この映画に出てくるヨッシーはというと、クッパのペットという位置づけはまだいいとして、見た目がただの小柄な恐竜である。愛くるしい瞳や挙動が備えられており「クアアァ」や「コルルゥアァー。ハフハフ」とかわいらしげに鳴くのだが、ベースが完全に恐竜であるため、どうあがいても愛くるしさに限界があり、本家ヨッシーを期待して本作品の観賞に臨んだファンにグロテスクな絶望を刻んだ。気になる方はぜひ『実写版ヨッシー』でググられたい。