韓国人原爆犠牲者慰霊碑を
日韓両首脳で訪れたことの意味
G7首脳会議の際、広島への原爆投下の惨状を記録した広島平和記念資料館をバイデン大統領が訪問すると、韓国国内の一部から「日本が米国に原爆の謝罪を要求している」という主張が見られた。
韓国の公共放送MBCは「日本は、自分たちも『第2次大戦の被害者だった』という点を強調する雰囲気」「日本の右翼陣営からは、バイデン大統領は日本に謝罪すべきだという主張も出た」と報じた。
こうした主張に対し、朝鮮日報はファクトチェック(事実確認)をした後、日米の公式発表文によると日本は米国に謝罪要求を行っていないことが判明したと報じた。
以前オバマ大統領が被災地を訪問したときも謝罪要求はなかった。これに関連し、朝鮮日報は外交筋が「米国大統領が被爆地を訪れるのは、当時敵対国であった日本に対し、戦争に関連して謝罪するという意味ではなく」「敵対国から最大の友邦へと転換した両国の同盟を拡大発展させようとする未来志向的政治行動」と述べたことを紹介している。
さらに、当時の安倍晋三首相が、オバマ大統領の広島訪問後、ハワイ真珠湾のアリゾナ記念館を訪問し献花したことを紹介している。
岸田首相が尹錫悦大統領と共に、韓国人原爆犠牲者慰霊碑を訪れ献花したことについて専門家は、「岸田首相が韓国人原爆犠牲者慰霊碑に頭を下げるのは、強制徴用韓国人(発言のママ)に頭を下げるという意味になる」として、日韓両国が過去を直視して癒やしに努力していることが「少しずつ進んでいる」と評価した。