「下痢タイプの過敏性腸症候群かな?」
と思ったら……
高確率で起こる、「電車の中やプレゼン前の突然の便意」で悩む人は沢山いる。日常生活が困難になるほどの患者さんも少なくないという。その場合は、迷わず消化器内科にGO!なのであるが、同時に把握していただきたいことがあると石黒医師は訴える。
「人間はやはり一日一便。それもバナナ便が理想だと思います。そうなるためにぜひ、便の様子を把握する『ウンコー日誌』を付けていただきたい。拙書には『ウンコー日誌』のフォーマットを載せておりますが、やり方は簡単です。カレンダーでもメモ帳でも当日の便の状態を軽くメモです。
快便ならば〇、コロコロならば□、軟便は△、下痢は×、出なければ空欄という具合。量も大・中・少と記入し、余白に痛みレベルを10段階評価で付けてもらえると、さらにいいです。
余力があれば、備考欄にメモを。「夕飯に焼肉」「クソ上司と面談」とか、直感で「原因は、これか?」というものを短く書き添える。ここでの注意点は、あくまでも軽くメモということ。メモがストレスになっては本末転倒ですので、なるべく簡単にが一番です」
石黒医師が推す『ウンコー日誌』には次のような利点があるという。
「狙いは『データ収集』です。もし、100回、200回と集めたデータの中に傾向が見えてきたら、それが快癒までの確かな資料になるからです」
「腹痛になるのは昼飯の後が多い」「下痢した日は大事な会議があった」など、「あのとき何が起きたか?」を示すデータが、あなたの傾向を割り出すというのだ。特に「これを食べたら下痢」という食材は把握しておいて損はない。
下痢をしがちな人が注意すべき
「脂質たっぷり」の食べ物とは
下痢をしがちな人の5大食要因は「肉好き、ケーキ好き、乳製品好き、菓子好き、揚げ物好き」。ステーキ、から揚げはもとより、炒飯、ラーメン、焼きそば、バター、生クリームなども脂質豊富。消化に負担がかかるメニューだそうだ。
「僕の場合、下痢になる食べものは焼肉・マグロの鮨・ケーキがトップ3。要は脂質に対する消化酵素の出が弱いという傾向があるのですが、これを掴めれば対策可能です。これらを食べる際は、いつ下してもいいようにトイレを確保した上で思い切り楽しみますね。