一番の近道は、脳の中で最も長い軸索線維があり、最もエネルギー消費の高いDMNに休んでもらうことです。そのために最も有効なのが、集中系を活性化すること、すなわち何か好きなこと、楽しいと思えることに熱中することなのです。

 いかがでしたか。

 集中系と分散系はお互いに支えあいながら、片方が活性化しているときは他方は休み、そして一方が過活動にならないように短時間で交代していきます。それは親しいもの同士の会話のようであり、またキャッチボールにもたとえられるかもしれません。片方がしゃべり続けたら会話になりませんし、キャッチボールも然り。

 まさに、脳を含めて「この世は全てがバランス」なのです。脳の老化をできるだけ抑えるためにも、ぜひ「脳の二相性」を意識して生活していただければと思います。