10月から本番!大混乱必至! インボイス&改正電帳法 最新対策マニュアル#15Photo:Cristina Ariasgettyimages

インボイス制度への対応を進める中で、思わぬ副次的効果を得ている企業も出ている。特集『10月から本番!大混乱必至! インボイス&改正電帳法 最新対策マニュアル』(全16回)の#15では、ドイツ大手保険・金融グループ、アリアンツのグループ会社であるAWPジャパンのケースを紹介しよう。(ダイヤモンド編集部 片田江康男)

「週刊ダイヤモンド」2023年9月30日号の第1特集を基に再編集。肩書や数値など情報は雑誌掲載時のもの。

複雑で面倒なインボイス対応
先んじて対応した企業の効果とは?

 10月1日から始まったインボイス制度。消費税の新ルールが導入されるため、企業に務める社員が日々行う経費精算にも影響する。本稿を読んでいる読者の中には、経費精算に関する社内ルールが変わって、戸惑っている人もいるかもしれない。

 インボイス制度は、経費精算の他、請求書支払いなどに影響するため、財務や経理の担当者やフリーランスで働く人だけではなく、企業で働く全ての社会人が知っておかなくてはならない制度だ。

 何がどう変わるのか、何に気を付けなければならないかなど、中身を理解できていない人は、本特集#1や#3で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてほしい。

 制度の中身は複雑でややこしい。そんな制度を理解した上で社内に浸透させ、業務フローを見直す作業は、さらに根気のいる仕事だ。

 だが、先んじてこうしたインボイス対応を進めてきた企業の中には、経営効率化やコスト削減に成功するなど、副次的な効果を得たという実例もある。次ページでは、そんな実例の一つとして、AWPジャパンを紹介する。