300人以上のアスリートを始め、累計で1.5万足を販売

昨年8月に念願のインソールを発売してから約1年。インソールのラインナップはスニーカー用、革靴用、ジュニア用の3種類に拡大した。直近ではソックスの販売も始めたほか、新型コロナウイルスの状況を鑑みてマスクの製造・販売にも取り組む。特にマスクの特需が影響してはいるものの、7月には月商が1億円を突破。8月もその勢いを維持している。

 

 

 

主力製品のインソールは毎月1000足ほどがコンスタントに売れていて、累計販売数は前述のとおり1万5000足を超えた。300人以上のアスリートが使っているほか、コンディショニングに気を配りたい経営者や医者、足の痛みなどを抱えている農家や配送会社のドライバーなどにも活用されている。

価格は税抜で7980円。市場には1000円前後の商品も多く出回っているので安さをウリにしているわけではないが、これまで接骨院で数万円かけてインソールを作ったり、高額な商品を使っていた人にとってはより使いやすい価格帯になっているという。

中西氏がインソールの差別化要素としてあげるのが、大きく「機能性」「権威性」「ストーリー性」の3点だ。

機能性は品質やそれによって得られる効果のこと。たとえば上述した浮き指の症状がある場合、足の指を上手く使えるようになるだけで体のバランスが良くなり、姿勢も改善され仕事のパフォーマンス改善も見込める。実際にTENTIALを使っているユーザーからも機能性に対して価値を感じてもらえていることが多いそうだ。

権威性については製造工程でスポーツドクターなどにも入ってもらっているほか、実際にアスリートが使っていることも一般消費者にとっては安心できるポイントになる。

そしてこのインソールを使って実際に生活がどのように変わったのか、ブランドに紐づくストーリーや体験価値をネット上で上手く伝えられるのもTENTIALの強み。もともとネット発で始まっている企業のため、他のメーカーに比べてもアドバンテージがある。

TENTIALではECサイトに「ジャーナル」というメディア機能を設けていて、医師の監修を受けた「足に関する情報コンテンツ」を掲載している。このサイトだけで月間で30〜40万のPVがあり、足の状態を改善したい人との接点としてだけでなく、実際に購入に至ったユーザーがどんな経緯でTENTIALを訪れたのかを知るためのツールにもなっているという。

ネット発のスポーツウェルネスメーカーとして拡大へ

TENTIALでは今後もメディアとD2Cブランドの2つを軸に事業の拡大を目指していく。