MENTAは「2012年頃のランサーズ」とそっくりだった

そんな課題を抱えた秋好氏が、今から2カ月ほど前に知ったのがMENTAだ。実際に入江氏と話をしてみると、ランサーズとの親和性の高さを強く感じたという。

「(MENTAを運営する)イリテクは月次で110%成長しており、オーガニックで利用者を増やしていっている。その話を聞いて、2012年頃のランサーズと似ていると感じたんです。また、すでにMENTA上でメンターがランサーズで受注の方法を支援し、実際に仕事を獲得する事例も発生していたほか、スキルを持っているランサーがMENTAメンターとして教えることができれば、受託だけではなく“教える”という働き方の選択肢を増やせるなど、すごくシナジー(相乗効果)があると思いました」(秋好氏)

また、入江氏もランサーズについて、こう考えを口にする。

「もともと、自分はフリーランス時代にLancersを使わせてもらっていたこともあり、ミッションや考え方がすごく似ていると思っていました。また、スキルを学ぶ部分はMENTAが担い、ランサーズ側で実際に働いて稼ぐ部分まで繋げられれば利用者に良い価値提供ができるとも思いました」(入江氏)

MENTAでスキルを学び、ランサーズで仕事を獲得する──頭に思い描く構想はお互いに似ていることからグループ化の話はすぐに進み、初めて会ってから2カ月後にはグループ化が決まった。

 

エンジニア以外のジャンルも早急に横展開していく

今後の取り組みについて、詳細は追って詰めていくとのことだが、まずはID連携を行い、MENTAとLancersを手軽に行ったり来たりできるようにするという。

「また、現状だと評価システムがサービスごとに依存しているため、各サービスで評価を稼いでいかなければなりません。そこは統一できたらいいと思っているので、Lancersで獲得した評価はMENTAにも反映できたらと思っています。それ以外には、トップのランサー(受注者)に話をして、そういう人たちがMENTAで教える機会も増やしていき、エコシステムを構築していくことも考えています」(入江氏)

それに続けて、秋好氏はこう語る。

「エンジニア以外のジャンルを横展開していくことは非常に可能性があると思っています。デザイナーや広報・PRもそうですが、最近では新型コロナウイルスの影響で筋トレなどのリアルな仕事もオンラインでメンタリングするようになってきているんです。オンラインメンタリングの素地が広がっているので、ジャンルの横展開は早急にやっていく予定です」