「新NISA元年」で投資への関心が高まること必至の2024年、日本株は「上り龍」を実現できるのか――。そんな疑問に応えるべく、業界経験が長いスパークス・グループ代表取締役社長の阿部修平氏、マネックスグループ代表執行役会長の松本大氏に、経済アナリストの馬渕磨理子氏を交え、資産運用鼎談を特別開催!特集『総予測2024』の本稿では前後編の前編として、各氏に新時代の日本株相場の行方を大展望してもらった。(ダイヤモンド編集部 竹田幸平)
日本株相場に「転換点が到来」
世界が今後30年注目する存在に!?
――2024年以降の日本株の動向をどのように考えますか。
阿部 日本株には今、すごく大きな転換点が訪れています。相当しばらくぶりに、大きく言えば30年ほどの大波でもって、日本株が世界から注目され続ける局面に入っているのではないでしょうか。
今後10~20年でどんなことが起きるのか。僕は日本が「普通」の状態に戻っていくと考えます。何しろ、1990~2022年の日本の年間成長率は1%以下(0.9%)にすぎません。しかし、このような低成長の“異常値”はそう長く続かないものです。一方で中国の平均成長率12%超という高成長も、ずっと続くものではなく、実際、今後は4%程度まで減速が見込まれています。
次ページでは、日本株が転換点を迎えており、30年ほどの「大波」が到来していると見る根拠について、阿部氏が2つの興味深い図表と併せて明らかに。続けて、松本氏が日本株は「世代交代」というキーワードの下に上昇が期待できると考える理由、馬渕氏が国内外の両要因から描く株高シナリオについて、注目の業種と併せて見通した。