「ちょっとした物音だけでイライラが止まらないことがありませんか?」
そう語るのは、これまでネット上で若者を中心に1万人以上の悩みを解決してきた精神科医・いっちー氏だ。「モヤモヤがなくなった」「イライラの対処法がわかった」など、感情のコントロール方法をまとめた『頭んなか「メンヘラなとき」があります。』では、どうすればめんどくさい自分を変えられるかを詳しく説明している。この記事では、本書より一部を抜粋・編集し、考え方次第でラクになれる方法を解説する。(構成/種岡 健)
イライラが止まらない
あなたは、イライラすることがありますか?
他人のちょっとしたことで、怒りの感情を持ってしまうことは誰にでもあります。
家族の足音やドアのバタンと閉まる音にも反応してしまい、イライラが止まらなくなってしまうことがあるでしょう。
そんなときの対処法について述べておきましょう。
あなたに足りないもの
怒りの感情は、「精神的な余裕のなさ」や「ストレス」によって生じやすくなります。
日々の中でさまざまなストレスを感じると思います。
会社や家庭、学校などの集団行動によって、「自分の時間が少なくなる」ということが積み重なり、イライラしやすくなってしまうのです。
日常生活の忙しさによって「自分の時間」が確保できず、生活の中に余裕が持てなくなっているのでしょう。
まずはそのことに気を留めることから始めましょう。
「余裕のある生活」を送るコツ
忙しい日々の中でも、精神的な余裕を増やすために「リラックスする時間」をもう少し使うことができれば、怒りの感情は起こりにくくなります。
なので、自分の時間の使い方を少しだけ見直してみましょう。
1日の中に、少しだけでも「自分の時間」を生み出すことは、工夫次第で、誰にでもできることだと思います。
また、音や光、匂いなど、「五感の過敏性」は周囲への警戒心が高まることで増加してしまうことがあります。
警戒心をゆるめるためには、やはり、リラックスする時間を作ることが大事です。
そして、可能であれば、ストレスを吐き出すために定期的な運動習慣を取り入れてみるとより効果的です。
その2つを見直すことで、余裕のある生活が送れるはずです。
(本稿は、『頭んなか「メンヘラなとき」があります。』より一部を抜粋・編集したものです)
精神科医いっちー
本名:一林大基(いちばやし・たいき)
世界初のバーチャル精神科医として活動する精神科医。
1987年生まれ。昭和大学附属烏山病院精神科救急病棟にて勤務、論文を多数執筆する。SNSで情報発信をおこないながら「質問箱」にて1万件を超える質問に答え、総フォロワー数は6万人を超える。「少し病んでいるけれど誰にも相談できない」という悩みをメインに、特にSNSをよく利用する多感な時期の10~20代の若者への情報発信と支援をおこなうことで、多くの反響を得ている。「AERA」への取材に協力やNHKの番組出演などもある。