ツイッターの人間関係は
「替えの効かない」尊いもの
当然、そこでつながった人とのコミュニケーションがある。TwitterがFacebookと異なるのは、Facebookが基本的に実名でリアルな人間関係をベースに構築されたSNSであるのに対し、Twitterは匿名ユーザーが多く、また実名ユーザーであってもリアルな知り合いではない人とのつながりが多く生まれやすいSNSであることだ。
だからこそTwitterで築かれた人間関係は替えが効かない。あるユーザーが亡くなり、その家族が訃報を告げる投稿を行って、フォロワーたちが悼む。そんな光景を何度か目にしたことがある人は多いはずだ。実際に会ったことはないけれど、まるで毎日顔を合わせているような感覚で親しみ合うという、不思議な関係がTwitter上にあるのは確かである。
相互の関係を他のSNSにまるっと移すことができればいいのだが、そんなことは現実的に難しい。
(2)代替となるフロー型SNSの不在
「Xがすべていいとは決して思わないが、Blueskyは利用している知人がまだ少なく、Threadsはノリが合わない」「米国在住の相互フォロワーがマスク買収をきっかけにマストドンに移動してしまい、それきり会えてない」といった意見。
2023年1月スタートのBlueskyと、同年7月開始のThreads。特に後者は、Instagramからのアカウント引き継ぎが可能であり、リリース5日にしてユーザー数1億人突破が報じられて期待された。しかし現在のところ、両者の月間アクティブユーザー数はXに遠く及んでいないようだ。
Blueskyはそもそも招待制であり、ユーザー数よりも特定ユーザーの定着を狙っているように見える。ユーザーにとってはメリットとデメリットがあり、メリットは人の目が少ないならではの気軽さがあることだ。
どの角度からのクソリプも覚悟しなければならない現在のXはさながら「言いたいことも言えないこんなSNSじゃ……」状態の一面があり、そのスリルを楽しめる人や、炎上上等の迷惑系インフルエンサーが最もイキイキとしているきらいがある。