1月1日の大地震で北陸地方の鉄道が寸断
最後に残った不通区間は、のと鉄道七尾線だった
能登半島周辺を震源地とした大地震は、1月1日16時10分に発生した。その後の余震と津波の影響もあり、鉄道網も寸断された。最後に残った不通区間がのと鉄道七尾線だ。七尾~能登中島間は2月15日に運転を再開した。残る能登中島~穴水間は、4月中の運転再開を目指して復旧工事を進めているという。
JR西日本も同様の発表をしている。のと鉄道は線路をJR西日本が保有し、のと鉄道が運行するという仕組みになっている。この経緯は宮武和多哉氏の記事『被災「のと鉄道」の復旧費用、負担はJR西?石川県?北陸新幹線の延伸も迫る苦悩』が詳しい。
すでに復旧が確定しているから言うわけではないけれど、のと鉄道の復旧について私は楽観していた。きっと修復されると信じていた。2011年3月の東日本大震災の時はJR山田線の復旧までに8年かかった。同年7月の豪雨災害で不通となったJR只見線は11年かかった。しかし、この2つの路線の教訓を得て、黒字鉄道会社の赤字路線についても国が支援できることになった。
全額支援ではないから、JR西日本にも自己負担分はある。JR西日本にとっての七尾線の価値をどう判断するか。結果は「価値あり」だった。1月19日、JR西日本はのと鉄道の復旧工事に着手すると発表した。能登観光は七尾線だけではなく、北陸新幹線に乗ってもらうための目的の一つだからだ。