立憲民主党が政策を任せるべき
「鉄壁の人選」はこれだ

 たとえば私が思いつくだけで、こんなメンバーにこんな政策を担当してもらったら面白いと思います。

●日銀頭取を交代させ、代わりに就任するのは山口廣秀氏。白川頭取時代、学者系の氏に代わって実際の指揮をとり、頭取候補の一番手であった山口氏は、アベノミクスに反対したため安倍元首相に嫌われ、一時は記事のコメントに山口氏を起用した新聞にまで安倍氏が文句を言うほど干されていました。しかし、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の経営委員長になり、年金の株式投資の黒字化のサポートにも成功しています。

●能登半島地震で明らかになった不備な災害対策への対応に、徳山日出男元国土交通省次官を充てる。彼は東日本大震災時の東北地方整備局長として、震災当日から復興計画を立案、「櫛の葉」作戦と呼ばれる中心部から海岸への道路啓開を、3日で完成しました。これは、以前から震災対応を準備していた賜物です。翻って、能登半島で同じような計画ができたのは地発生から10日後。能力の差は歴然としています。

●治安世界一国家の復活を目指し、高橋清孝元警視総監を起用。日本は治安がいい国として世界有数ですが、その神話はトクリュウと呼ばれる反グレ組織や中国からの投資詐欺などのせいで、崩壊しかけています。高橋氏は本来ならば日本版CIAである国家安全保障局長に就くべきでしたが、安倍・菅氏におもねらない人だったため早退。沖縄サミット、北海道洞爺湖サミットと重要イベントでは必ず本部長を歴任。重信房子や尖閣列島に上陸した中国人の逮捕という実績もあり、何よりも警察庁ノンキャリの絶大な支持があります。  

●教育復活に前川喜平元文部次官。平気で自民党政権に逆らい、堂々と批判を重ねた彼には、本来の文部科学省の守備範囲に留まるのではなく、一度霞が関を離れたからこそ得た知見をもとに、ICTや生成AIなどの新しく重要な教育の基盤をつくってほしいです。まずは、時代遅れの老教師たちの気持ちから改革をしてほしいと思います。

●過疎地対策に石破茂。地方創世大臣として、地方の活性化に尽くしてきた石破氏。自民党議員だからといって、別の政権の行政に参画することは悪いことではありません。その地方創世の知識を大いに使ってプロジェクトを成功させてほしいものです。また自民党には、実務に通じる議員は大勢いるので、立憲民主からプロジェクトの長として使命し、自民党内を揺さぶることもできそうです。

●子育て対策に菅野志桜里 (旧姓山尾)。不倫問題で政治家の道を断念しました。託児所問題など、自民党女性政治家のような男に媚びて出世する気配のない仕事人として、もう一度子育て支援に全力を尽くしてほしいものです。

 これだけ思い切った政策転換をし、日本に残った数少ない優秀な人材を携えて選挙に望めば、「悪夢の民主党政権」などという安倍総理のキャッチフレーズをぶちこわす成果を上げられるはずです。

 そして最後に、野党統一政権の総理候補は泉健太代表ではなく、野田佳彦元総理にすべきです。総理経験者であり、国民から嫌われるとわかっている消費税の導入を決めた人物こそ、今回のような危機の舵取り役にはふさわしいと思うのです。