ChatGPTは最高のパートナー
尾原:ChatGPTは、質問しながら学んでいけます。だから、「わからないことをわかるために教えること」が一歩目というのは、そのとおりですよね。
澤:ChatGPTとペアになって、『ジョジョ(の奇妙な冒険)』の「スタンド」、つまり自分の拡張存在にして、その中でいろいろやって、他の人たちにアウトプットしていく。
わからなかったらChatGPTに聞けばいいので、「これはChatGPTに教えてもらったんだけど」と言って、またアウトプットする。これを繰り返すだけで、浸透度合いはずいぶん変わってくるんじゃないかなと思っているんですよね。
尾原:まさにそうですよね。この何十年かは変化がずっとあるから、教え合う機会はたくさんあるわけですよね。
澤:「先生と生徒」という二極化は、今どんどん崩れてきているわけです。教育のあり方は、昔のような「先生は何でも知っていて、生徒は何かも教わる立場」から崩れてきているので、「ともに時間を作っていく」観点でいうと、ChatGPTは最高のパートナーになり得るんですよね。
伊藤:そうですね。
澤:隙間を埋めることに関しては、爆速でやってくれるので。その答えが正しいか正しくないかは、「調べる」とか「判断する」とか、また別のアプローチですよね。
正しい・正しくないについては、過去に起きた事実に関して情報が間違っていたら、「間違っている」なんだけど、解釈の違いは人間の中でもたくさん起きるわけです。それも含めて折り合いをつけていくのが、今後は必要になってくるのかなということです。
尾原:今おっしゃったのは、大事なことですよね。AIのハルシネーション(過去の事実に対して整合性のある嘘をついてしまうこと)のチェックは訓練で対処すればいい。
一方、未来に対する仮説や見立ては複数あるもので、変化を楽しむ前提条件です。だから、そこで教え合うこと、未来の解釈が違うことをいろんな人とあーだこーだ言い合うのは、僕らがふだんやっていることでもありますものね。
伊藤:本当にそうですね。