(2)英語学習を進める

 小学生のうちから英語を集中的に学習していきます。中学受験で中断することなく、英語学習に時間をたっぷり割けることは高校受験ルートの特権です。高校受験の有利さのためだけでなく、将来のキャリアや人生においての重要なスキルとして位置づけ、戦略的に進めていきます。

(3)自立学習の習慣を身につける

 算数や国語は、子どものキャパシティを超えるような量を課すのではなく、大人になってからも役立つ「自立学習」の習慣を身につけます。一部に中学受験内容を取り入れたり、優秀な子は数学の先取りをしたりすることで、小学生らしい生活と両立しながら、高校受験ルートで中高一貫校組に負けない学力を養っていきます。

「戦略的高校受験」の核心は、子どもの夢や興味を追求する時間と、将来の受験を見据えた学びの両立です。

・「余白の時間」を活用して、創造力や自己肯定感を育む。
・熱中する習い事や活動を通じて、専門的なスキルや知識を獲得する。
・塾に頼らない自立した学習習慣を身につける。
・高校受験や大学受験に向けて、戦略的に学力を向上させる。
・英語を生涯の強みとして習得する。

 以上を「戦略的高校受験」の目指す理想として、全国の高校受験組のご家庭にすすめたいと思います。

小学校のうちに
英語をしっかり学習

 英語の学習は、「戦略的高校受験」の3つの柱の1つです。高校受験ルートに決めたら、小学生のうちに英語を学習しましょう。英語に注力する理由は次の2つです。

(1)努力が実を結ぶ科目

 英語は投入した時間や努力量がスキル向上としてはっきりと表れます。才能や発達のスピードにも大きく影響される数学と比較して、英語は努力が報われやすい科目といえます。

 自分に合ったスピードで学習を進め、英検などの検定試験に挑戦することで、「努力が報われる」経験を積み重ね、自己肯定感を向上させることができます。

(2)高校受験や大学受験で有利

 高校受験では、英語はどの高校を受験するのにも必要な重要科目です。都立の上位校は自校作成問題と呼ばれる独自の英語入試問題を課し、平均点はおおむね60点前後です。この科目で+20点、+30点取れるだけで、合格がぐっと近づきます。

 また私立高校では、英検の取得が入学試験の加点対象となることが多く、たとえば桐光学園高のように、一定の英語能力を証明することで推薦入学の道が開かれることもあります。