「好不調に合わせて仕事をさばく」が
30代以降の戦い方

――「セコく」じゃなくて「賢く」だと思います。

 そうなんですかね。『ブルーマリッジ』の告知の日も、僕は告知をすると心拍数が上がりっぱなしでおかしくなって、そのあと集中力が激減するんですね。

 だからその日の自分はもう使いものにならないことを想定して、グーグルカレンダーはあらかじめ「告知以降、使い物にならない予定」と書いてました。結果的にその日は最低限の連絡しか返さず、あとはもうダラーっと過ごしたりして、終わりました。

 これはフリーランスだからできるんですけど、でも、会社員も自分の好不調とモチベーション具合を把握してる人ほど、仕事が早い気がします。好不調に合わせて仕事をさばくのが30代以降の戦い方なのかなとはどこかで思ってますね。

――100%の自分じゃなくて50〜60%くらいの自分でスケジュールを組むって、ちょっと勇気がいることですね。

 そうですよね。でも、これは“遅刻理論”と一緒だと思うんです。

 たとえば「15分遅れます」って言って20分遅れると、相手はさらに機嫌が悪くなるじゃないですか。でも反対に、「15分遅れます」って言って10分で着くと“思ったより早かった”と喜ばれるじゃないですか。どっちも遅刻してるのに変わりはないのに、全然反応が違うんですよ。

 同じ遅刻なのに、なぜかプラスに感じたりするっていうのを学んだ時から、これはあらゆるスケジュールに生かせるんじゃないか、みたいな感じでズルくなりましたね。