ホンダは、8月7日に24年4~6月期決算を発表し、営業利益が4847億円で四半期として過去最高となった。だが、これは米国でハイブリッド(HEV)車が好調だったことと、円安の押し上げ効果が大きい。一方で中国の1~7月の販売は前年同期比24%減と深刻で、今年度通期の中国四輪車販売計画を22万台も下方修正することを発表した。
かつて1990年代には、三菱自がホンダを吸収合併する「幻の再編」が浮上したほか、2019年末に英経済紙が「政府関係者がホンダと日産の経営統合を打診」を報じた過去がある。こうした因縁が、今回の3社連合という形で具体化することになったわけが、こうしてみると、早くも「弱者連合が“王者”のトヨタ連合の対抗軸となるのか」と揶揄(やゆ)する声も上がっているほどだ。
しかし、その王者連合を率いるトヨタにも、グループ企業に加えてトヨタ本体での“ほころび”が表面化している。
トヨタ本体に初の是正命令
王者トヨタ連合にも「ほころび」が
ホンダ・日産の会見前日の7月31日、国土交通省はトヨタに対し組織体制の改善を求める「是正命令」を出した。自動車の量産に必要な「型式指定」の認証不正問題で新たな不正が見つかったことによるもので、トヨタに是正命令が出されたのは初めてのことだ。