診断項目(2)結論が書かれているか?:NO

 結論もどこにも書かれていないので、4つのボックスの中の情報から、何が言いたいのかが分からない。価格が低いことの問題を提起したいのか、それ以外は競合と差がないことを言いたいのか、結論が不明確だ。

診断項目(3)根拠が書かれているか?:NO

 フレームが埋められているので一見根拠がありそうに見えるが、こちらも箇条書きの資料同様、結論が定まっていないのだから、結論に辿り着いた根拠が書いてあるかは判断できない。

コラム:目的がない資料はあるのか?

 筆者が資料の添削中に全ての資料には目的が必要という話をすると、「目的がない資料もありませんでしょうか?知りたいだけの資料までです」という返答がよく返ってくる。「例えば、とりあえず、顧客のリストをまとめておいてという指示がありますよね?」と。しかし、自分がその指示を受けて資料を作ると思って考えてみていただきたい。そのリストのまとめ方はどうするべきだろうか?一度でも取引経験のある顧客は全て並べるべきであろうか?一定規模以上の顧客を並べるべきであろうか?顧客のリストの抽出基準は、そのリストを使って何を判断したいのかの判断項目に依存するはずだ。リスト抽出の目的が分からずに、顧客リストが作れるはずはない