偏差値55以上60未満で関関同立を受験した場合、19年度なら10人いて受かるのは4人。それが24年度は6人近くが合格するようになった。

 国公立大学においては、「難関10大学」(東京大学、京都大学、北海道大学、東北大学、名古屋大学、大阪大学、九州大学、東京工業大学〈10月から東京科学大学〉、一橋大学、神戸大学)の合格率が偏差値55以上60未満で5ポイント上昇。難関国立大に合格するには少し厳しい偏差値帯にもかかわらず、5年前に比べれば受かりやすくなった(下表参照)。

 難関大学と「準難関・地域拠点大学」(筑波大学、千葉大学、横浜国立大学、新潟大学、金沢大学、岡山大学、広島大学、熊本大学、東京都立大学、大阪公立大学)以外の「その他の大学」における合格率にも注目したい。

 その他の大学では偏差値45以上50未満の合格率が10ポイント、偏差値45未満が14ポイントもアップしている。偏差値45以上50未満でも10人中4~5人、偏差値45未満でも10人中3人が受かるのだ。

「国公立大学は非常にハードルが高いというイメージを持たれるが、倍率1倍台の大学が多くなっている。入試の教科・科目数が多くて、年明けに試験が続く長期戦というハードルはあるが、以前のような受かりにくさはない」と近藤氏。親世代や兄・姉にとってはうらやましい限りである。

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