ただこれはあくまで個人的な観察意見ですが、最近は色についてはファミマのコンビニエンスウェアは保守的になったように感じます。人気の今治タオルとソックスにはカラフルな商品の名残りはありますが、衣料品全般には無印良品的なモノトーンのものが目立ちます。
いずれにしてもファミリーマートの売り上げに占めるコンビニエンスウェアの比率が高まっているということでしょう。
それが今回、ファミマがイートインを削減する一番の狙いだと考えれば、それと同じ戦略はライバルのセブン-イレブンやローソンは取ることができないことになります。
もうひとつの理由は残存者利益です。
残存者利益の旨みによって
セブンやローソンはイートインを続けるだろう
仮に一時間でイートインに4人程度、せいぜい400円程度しか買わない顧客しかこないとしても、それでも一日の売り上げに4万円は貢献するでしょう。それをファミリーマートが止めれば、その需要はセブン-イレブンに一番多く流入します。
単純計算でイートインの日販は4万円から8万円に倍増するかもしれません。これはセブンのオーナーから見ればおいしい話です。
つまり最初にイートインをやめるファミマではオーナーの反対を抑え込むことができますが、そのことでイートイン顧客が増えたセブンやローソンではオーナーの反対でイートインが止めにくくなるということです。
では結局のところ、どちらが正解なのでしょうか?
わたしは今回のファミリーマートの経営判断は起業家的な賭けだと感じます。
どっちに転ぶかはわからないけれども、うまく行く可能性があって、うまく行った場合に得られるものが大きいからそれをやってみるというチャレンジ的な意味合いです。うまくいかなかった場合には、投資はかさみますがもとに戻すこともできますし。
個人的にはこういったチャレンジは日本経済にとって必要なことだとも感じています。そこそこ需要があるイートインというサービスをあえてやめてみる。その決断がどうなるのか、この先の展開に注目したいと思います。