生成AI 大進化#14Photo:PIXTA

ビジネスや教育の現場、日常生活に広く使われるようになった生成AIの代表格「ChatGPT」。それでも使ったことのないビジネスパーソンも日本にはまだまだ存在するだろう。特集『生成AI 大進化』の#14では、では未経験の読者のために、ChatGPTの始め方・使い方をお届けする。(ダイヤモンド編集部)

コミュニケーション次第で
アウトプットが変わる“人間味”

 人工知能(AI)を活用した強力な対話型アシスタントであるChatGPT。入力フォームに書き込んだ質問や要望に、迅速かつ的確に応えるツールだ。複雑な情報を瞬時に調べる、日常のタスクを整理する、文章の添削やアイデア出しを手伝うなど、すでに多くの人々がChatGPTを使って日々の生活やビジネスを効率化している。

 例えば、メールの文面作成やプレゼン資料のアイデア構築、データの分析サポートなど、業務をスムーズに進めるためのパートナーとして利用が広がっている。他にも、ミーティングの要約や議事録を自動生成し、時間を大幅に節約できる。また、ChatGPTから新しいマーケティング企画のアイデアを得るなど、発想力を広げるツールとしても注目されている。

 学生の間では、調査レポートの作成や、試験勉強の効率を上げるための学習パートナーとして使われている。例えば、ChatGPTに歴史的な出来事や科学的な概念を分かりやすく解説してもらい、理解を深めるといった使い方は、今どきの学生の常識だ。ある大学教授は「この1年で学生が提出するレポートの質が格段に向上した」と話す。外国語の文章を書きたいときにも、適切な文法や表現のアドバイスを受けることができるため、言語の壁を越える手助けにもなっている。

 AIに適切な答えを返してもらうには、プロンプトと呼ばれる質問・命令の仕方が重要になってくる。人間と同様、コミュニケーション次第でアウトプットが変わってくるのも面白い。また、時には間違った答えを出すこともあるので注意が必要だ。さまざまな意味で「人間味」があるのもChatGPTの特徴でもある。

 次ページでは、まだChatGPT未経験の読者のために、その始め方と使い方を易しく解説する。