値上げ(1)マンション損害保険料の改定

 マンション管理組合で加入し、共用部分の損害(火災をはじめ、風水害などその他のリスクも含まれる)をカバーする保険料の全国平均が13.0%引き上げられた(※参考純率)。10月1日以降の新規契約・更新で適用されることとなっている。エリアや建物の構造、築年数により改定率は異なるものの、従来と比較するとかなり大きな値上げ幅となる改定だ。

 この改定の背景には、近年の自然災害頻発による支払いの増加に加え、資材価格・人件費の高騰などによる修繕コストの上昇も関係している。また水災保険料率も改定され、水害リスクに応じて市区町村別により細かく5段階で評価されることになった。つまり水害リスクの高い地域は、保険料が高く設定される仕組みに改定されたというわけだ。このように、今後も保険料の上昇傾向は続いていくものと考えられる。

保険内容が新築時のままなら
再度の見直しが重要

 時勢を考えると、保険料の改定はやむを得ない部分が大きい。だからこそ今、あらためて契約内容の見直しを行うことが重要となる。自分たちのマンションの現状に適した見直しを行うだけでも、保険料の抑制につなげられる可能性もあるからだ。

 そもそも、新築時から一度でも保険内容の見直しを行ったことがあるだろうか。入居当初、管理会社から提案された内容のまま契約し、そのまま期間満了のたびに更新し続け、保険内容の見直しが手つかずとなってはいないだろうか。その場合は次のようなポイントに着目したうえで、再度契約内容をチェックしてみてほしい。