リフォーム業者装い
ターゲットを下見
一連の事件を巡って合同捜査本部は、実行役が被害者宅に多額の現金や貴金属があることを知っていたとみている。犯行グループが事前にリフォームの飛び込み営業などを装って住宅に上がり込み、資産状況を確認していた可能性がある。
(12)の事件があった現場周辺では、水道管検査や宝石商を名乗る男が相次いで近隣の住宅を訪問。(9)や(14)の事件があった周辺でも、リフォーム業者を名乗る男が営業で訪れていたという。
前述の社会部デスクによると、男らを自宅に上げた住人の何人かは「工事とは関係ない場所をのぞき込んでいるようで、不審に思った」「いま思うと、挙動がおかしかった」などと感じていたという。
(9)の事件に関与したと見られる男はリフォーム業の経験があり、被害者の女性は昨年末、飛び込みの業者に高額な工事を依頼していたことから、顧客名簿が事件に悪用されていた疑いも浮上している。
いずれにしろ、指示役は自ら現場に赴くことはなく暗躍し、下見から強盗の実行まですべて闇バイトで募集した人物に押し付けていたわけだ。さらには実行役に顔を見られないようにするためか、奪った金品の回収役もいたようで、その役割を果たしていたとして職業不詳の女(30)や大学生の男(21)も逮捕されている。