R 関係――Relationships
人間は社会的な生き物のため、人間関係が重要です。例えば、昔からの友人と電話をしたときに、友人が精神的な支えとなっていることに幸福を感じます。
M 意義――Meaning
自分がより大きな何かの一部であると感じることです。例えば、地域の子どもたちに勉強を教えるとき、自分が社会の一員として貢献していることに幸福を感じます。
A 達成――Achievement
人は、何かを成し遂げることに喜びを感じます。例えば、仕事で企画した新しいプロジェクトを成功させたとき、達成に伴う満足に幸福を感じます。
「PERMA」の有用性は複数の実証研究で報告されています。
例えば、PERMAは、身体的健康や活力、仕事の満足度、生活の満足度、組織内でのコミットメントとの間に有意な正の相関関係があることが示されています。
他にも、PERMAが主観的幸福感(Subjective well-being,SWB)を高度に予測することが判明し、仕事のパフォーマンスと強い関連性を示すことがわかっています。
人生という航海に不可欠な
「ウェルビーイングスクラム」
泳ぎ方を知らない人が海に放り出されても、ただ必死にもがくことしかできません。
羅針盤がなければ、目的地がどの方角にあるのかわかりません。船がなければ、目的地へたどり着くためには泳ぐしかないので、泳ぎ方を知る必要があります。さらに言えば、そもそも目的地がなければ、どこを目指せばいいのかがわからず、泳ぐ意味を見いだすことすらできないでしょう。
羅針盤と船を得て海に出られたとしても、晴天に恵まれ、波が穏やかで安定していて気持ちの良い日もあれば、雨と荒波で挫くじけそうな日もあります。
航海と人生は似ています。
私たちの人生は突然始まり、何の指針もなく必死に生きることを強いられます。生き方や生きる目的、意味は自分で決めなければいけません。常に安泰ではいられず、一時的に幸せを感じる「陽の日」と、一時的に不幸を感じる「陰の日」が存在します。
人生という航海において欠かせない目的地の方角を示す羅針盤と、日々の浮き沈みを乗り越え、目的地へ到達する船が「ウェルスク」なのです。