誰しも悩みや不安は尽きないもの。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 50代を上手に生きる言葉』(ダイヤモンド社)。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日一日がラクになります!
※本稿は『精神科医Tomyが教える 50代を上手に生きる言葉』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。

【精神科医が教える】理不尽を乗り越えて…いい年の取り方をする人の共通点Photo: Adobe Stock

スタートラインは関係ない
時間が不平等を消すワケ

今日は「時間が経つと人は平等になる」というテーマでお話ししたいと思います。

人間は生まれた時点では、何かしらの不平等さを抱えていることが多いですよね。たとえば、生まれ持った資質や育った環境によって、スタートラインは大きく違ったりするものです。

優れた資質を持つ人もいれば、そうではない人もいる。よい環境に育った人もいれば、困難な環境にいた人もいます。

しかし、時間が経つにつれ、それらの不平等さは減っていくように感じるのです。なぜかというと、時間の流れのなかでその人が経験し、積み上げたことが重要になってくるからです。

理不尽な幼少期が大人になったとき役立つ
時間が解決する人生の法則

幼いころは理不尽に感じることが多くても、時間が経て過去になるにつれ、それが気にならなくなることがあります。

自分自身が積み上げたことが、自分の生き方に反映されてくるのです。それは、時間が経つにつれて理不尽さが減る1つの要因だと思うのです。

若い頃の「見た目」なんて関係ない
生き方が外見に表れる「本当の美しさ」

「見た目」にしてもそうです。見た目のよし悪しは生まれもったものであり、一見すると変えられないものですが、年齢を重ねて経ていくと、若いころに比べて見た目の美しさという要素の重要度は減っていきます。

その代わりに、その人の内面性や今までの生き方が外見にも現れるようになってくるものです。

いい年齢の重ね方をした人は、表情が柔和になり、清潔感や人間としての魅力が出てくるものです。その意味では、見た目でさえ時間とともに不平等さが解消されていくのですから、他の要素はもっとそうなるのですよね。

理不尽はいったん脇に置いて
今やるべきことが時間の差を生む

日々勉強し続ける人とそうでない人、何かに打ち込んできた人とそうでない人、その差はすべて時間の流れのなかで現れてくるものです。それを考えれば、これはかえってチャンスでもありますよね。

というわけで、これからの時間を自分なりに美しい生き様を積み上げていけるよう意識して生きていくことで、それが自分の人生に大きく反映されていきます。

今は理不尽に感じても、いったん脇に置いておき、自分がやりたいこと、やるべきこと、他人に親切であることや誠実であることを大切にするのです。それらはいつか自分に必ず返ってくるものですから、信じてやっていくのがいいでしょう。

美しい自分の生き様をつくりたいと思う意識を持って日々を過ごす。これは誰にでもできることであり、本当に素敵なことだと思います。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 50代を上手に生きる言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。