コツは味を感じないようにあまり噛まずに飲みこむことで、そうやってなんでも食べられるようになったのですが、今度は過食になってしまって、肥満傾向の児童が爆誕しました。残念ながら、私は人生のほとんどの時期で「軽度肥満」のままで生きています。40代も半ばになったので、そろそろなんとかしたいのですが、なかなか痩せません。

 それはそうと去年、長年の過食が仇となって、ついに糖尿病の診断を受けました。

 血糖値をさげるための注射を毎日何回もおなかに打って、糖質が高いものは控えめに摂取する生活になりました。常食のように食べていた各種のアイスクリームやチョコレートとはお別れし、ジュースなども飲まなくなって、毎日ゼロカロリーのコカ・コーラやカルピスやスポーツドリンクを飲んで、食欲を誤魔化しています。米、パン、麺類などをドカ食いするのを避けるべく、味覚上の快感が大きい肉食が多くなってしまいました。

 結果として血糖値はさがったものの、コレステロール値があがってしまい、今度は血糖値をさげる薬だけでなく、コレステロール値をさげる薬までもらうようになりました。こちらは飲み薬なのですが、悲しいです。

 私がいちばん依存してきたのは、なんといっても酒です。1年浪人して19歳で大学に入り、学科の教員たちから酒飲みとして、しこまれました。

酒に溺れるようになって
睡眠障害→鬱状態→休職

 春の最初の合宿で夜更けまで飲みつづけるという宴会が開かれ、「もう飲めない」と言うと、「男のくせに情けない」と批判され、軽蔑した眼で見られました。1990年代末の公立大学でも、そんな状況だったんです。

 それから11年後に母校に常勤教員として赴任したら、同僚になった私の恩師たちが、入学式後の学科ガイダンスで「未成年が酒を飲むのは絶対にダメだぞ」と力説していて、「もう飲めない」と言ったときに私を見つめた軽蔑の視線を思いだしました。時代の流れって、そして人間の変わりようって、恐ろしいですね。

 これらのアディクションの自分史は、子どもの頃から精神疾患に関する問題を抱えて生きてきたことから来ている、というのが私の自己分析です。