碓氷峠(群馬と長野の県境)
乗り物は自由研究にもぴったり
関東で外国人観光客が少ない群馬県と長野県、その県境に位置する碓氷峠は、乗り物ファンの聖地でもある。首都圏と北信越を結ぶ重要ルートにありながらも、そびえ立つ急坂のために古来より交通の難所として知られてきた。
かつて、最大66.7パーミルもの急勾配である上越本線・横川~軽井沢間の一区間を、EF62形やEF63形などの専用機関車を連結して上り降りした列車は中高年の鉄道ファンなら記憶しているはずだ。残念ながら1997年の北陸新幹線の開業に伴い廃止されたが、今でもレンガ造りの熊ノ平変電所や丸山変電所など関連施設が残っており、バスやJR横川駅からのハイキングで訪れることが可能だ。

かつての横川運転区は現在、体験型鉄道テーマパーク「碓氷峠鉄道文化むら」になっており、国鉄・JRを通じて碓氷峠で活躍した車両や全国各地を走った貴重な電気機関車などが展示されている。一部は試運転を行うこともできる。
道路に目をやると、国道18号旧道はカーブ続きの峠道で、人気漫画「頭文字D」の舞台でも知られる。ドライブやツーリングにもおすすめだ。
グルメは、何といっても荻野屋の「峠の釜めし」が有名だ。現在は横川駅だけでなく、かつて隣駅だった軽井沢駅でも売っているし、上信越道の高速道路のサービスエリアにもある。おみやげにもぴったりだ。
乗り物ファンのみならず、親子で知育旅の行き先としてもぴったりだ。夏休みの自由研究の題材にもなるだろう。ただし、特に道路は難所ゆえ事故が発生しがちな場所でもあるので、安全運転を心がけてほしい。


