小雪(しょうせつ)
新暦で11月22日~12月6日頃

「小雪」とは、遠くの高い山に積もった雪がうっすらと見え、北国で初霜が降りる頃です。しかし、日本の平地ではまだ雪が降ることはなく、この名称は、中国華北地方の気候から名付けられたものです。

冬の養生法:「黒い食べ物」を多めに食べる

 冬は習得本能を満たす時です。知識を得るために、一生懸命勉学に励む、知恵をつけることに向いています。こたつでゆっくり本を読み空想を広げてください。この時期にしっかり勉強しないと、次の芽吹きの季節に花を咲かすことができません。じっくりと自分磨きをするのです。習い事やセミナーなどで、見聞を広めるのもいいでしょう。

 またこの時期は日光浴がとても大切です。太陽のありがたさを全身で感じてみましょう。

 膀胱と関係深い時期なので、寝汗やむくみが出やすくなります。冷やさずに利水作用のあるトウモロコシのひげのお茶などがおすすめです。魚にはむくみをとる効果があります。肉より魚を食するようこころがけましょう。

 この季節はミネラル豊富な鍋料理がおすすめです。白菜は、鍋には欠かせない食材です。淡泊でありながら甘味があって、子どもの好き嫌いの少ない野菜です。また、胃腸の調整と消化を促進します。気を鎮め、うつの改善にも効果的です。一人鍋でも、白菜でうつを防ぎますので、気軽に行ってみてください。

大雪(たいせつ)
新暦で12月7日~12月21日頃

「大雪」とは雪がいっぱい降る季節という名称ですが、中国華北地方の気候から名づけられたものです。日本ではまだ雪が深くなる時期ではなく、太平洋岸ではむしろ晴天が続きますが、冷たい風がきつく感じられる頃です。新年を迎えるしたくを始める正月の事始めは12月13日。すす払いから大掃除をし、松飾りの松を年男が新年の恵方から取ってきます。

冬の養生法:「黒い食べ物」を多めに食べる

 本格的な抜け毛が始まりやすい時期です。命絶える時まで髪は生え変わるのですが、腎気の弱りによって髪の本数が減ってくるのです。薄毛の防止にはこの時期の養生が大切です。そのためには冷えが禁物です。入浴は欠かさないようにしましょう。

 重い風邪をひきやすい時期に入ります。風邪のウイルスはまず皮膚の表面から入って粘膜を冒します。この段階でウイルスに勝つためには、免疫力を高めておくことが大切です。冬が訪れる前に肺を丈夫にすれば、皮膚粘膜は抵抗力をつけられます。また胃腸が元気なら粘膜や肌肉そのものが元気になります。菌は粘膜から入るので、うがいや手洗いは欠かせません。

 牡蠣(かき)は海のミルクと呼ばれ、亜鉛も多く栄養満点です。精力をつけ、不眠を治し、解毒や神経強化にも効果的です。亜鉛含有量が多いので、味覚障害改善に用いられることもあります。食生活が偏りがちでストレスが多く亜鉛不足になりがちな現代人には必要な食材です。