「28project」の集大成として高2で実施するチャレンジ・ベースド・ラーニング(CBL)。 身近な問題を発見して解決策を立案し、社会に向けて行動を起こす 写真提供:品川女子学院

「生徒が主役」で意思決定に参加できる学校に

――伝統を踏まえつつも新たな学校像を打ち出していくことになりますね。

 OECDでスチューデントエイジェンシーということがいわれていますが、生徒たちが、色々な意思決定に参加できるような学校にしていきたいと思います。みんなでやっていく、チームでやっていく学校にするのが最終的な目標です。

 そのためにいろいろなことをやってきましたが、弱いのはダイバーシティに欠けることでしょうか。在校生は首都圏の私学を受験できる家庭環境を持つ生徒になりますが、もっと広く世界や国内の地方の学校や大人との交流も考えていきたい。

 例えば、あるクラスが、起業体験の商品を作るとき、種子島の学校に連絡して、芋のお菓子を開発するというのをやったことがあります。いまはオンラインで生徒同士がつながっていけます。他の学校の生徒とも一緒にプロジェクトを進められたら広がりが出るのではと。

 その一つとして、知人らとSBP(ソーシャル・ビジネス・プラットフォーム)というNPOの活動をやっています。そこで毎年、本校を会場に、例えば県立福島高校など色々な学校の生徒を呼んで、社会課題を解決するアイディアプレゼンテーションをやっており、そういうものを広げていきたい。

――企業とのコラボはいかがですか。

 こちらはこれまでもやってきましたが、生徒の発案を社会と結ぶ、アカデミア(大学)と結んでいくことをさらに広げていきたいのです。

 いままでは中3で実施し、企業の相手先は私たち教員が探していましたが、今年からは高等部の起業体験を中3まで下ろし、これと企業コラボを合体させるような形で、コラボ先を探してくるようにしました。この間も中3が、マネーフォワード、東京海上日動にお願いしてオンラインミーティングをすると言うので、どちらも私が交流のある会社ということもあり、覗かせてもらいました。

 生徒のアイディアが、ここでお話ししてきた金融経済とつながる斬新なものだったので、驚くと同時に、もう、自分が頑張らなくても、生徒に任せておけば大丈夫なのだなぁと肩の力が抜けました。

 同時に、高2以降はこれまでチームでやってきたプロジェクト学習を、個人の探求活動へと深めていけるようなシステムにしていこうと考えています。イギリスの学校でやっている(中等学校卒業後、大学進学希望者が進む)シックスフォームのようなイメージです。

――つまり、義務教育終了後に大学進学を目指す生徒が取り組む準備課程のことですね。

 個人研究のようなものですが、日本の高3は受験勉強に追われてしまうので、その手前の高2の段階で、個人が興味関心のあることを研究ができるようにしていきたいなと思うのです。